路地裏のバンドマン

2021/01/07

路地裏の角1

1967年、3月1日。
 15歳中学三年生卒業間近、春とはいえまだまだ寒い朝、俺は上野駅の改札口に居た。卒業式も待たずに仙台に行く為だ。何故、卒業式も待たず仙台にかと云うと、その数週間前の事である。
 何時もつるんでる同級生のワル仲間の浜本と2、3人で新宿のGOGO喫茶POPと云う店に行った。(この時代バンドが出て、コーラ、ジュース、お酒が呑める場所をゴーゴー喫茶と呼んでいた)
 当日出演していたバンドは『ライダース』と云うグループと、もう一つ忘れたが2バンドだった。俺達は『ライダース』の演奏に目を丸くして、凄いなぁなどと口々にしていた。今まで聞いた事の無い音量と照明で目がパチクリパチクリ!バンドは交互に演奏、何回目かの『ライダース』演奏の間にアナウンスがあった。
「『ライダース』のボウヤ(今はローディとでも云うのか)さんがバンドを作るので腕に自身がある方募集してます」と。
 それを聞いた俺は何を思ったか、やってみたい! 演奏が終わり直ぐにボウヤさんの所に行き、自分もバンドに入りたいと言ったのである…。当時俺達もバンドまがいの事をやっていた。それに浜本の姉貴が『ベンチャーズ』を観て来たとか、『ビートルズ』の話をしてくれていた。それで俺達は、おのおの楽器をもちよってなんだかんだやっていたのだ。当時俺はギターなどろくに弾ける訳も無く、楽器をいじってる位の少年だった。ましてやプロのバンドに入ろうなんて思った事も無かった。
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